着物買取時、高額で買取してもらう場合、大きなポイントとなるのが着物の素材です。
ノーブランドでも綺麗な状態であれば、そこそこ納得できる値の付く可能性があります。
着物の素材が何であるか?は売る前にチェックしておくとよいでしょう。
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着物の素材の特徴
着物の素材には、主に絹、ウール、綿、ポリエステル、麻、その他の植物繊維があります。
絹(正絹)
肌あたりがよく、厚手の織物は保湿性に優れています。
吸水性と放湿性が高く、肌触りが涼やかな織物になるため、夏の着物や帯に用います。
そのため紡績した糸を使います。
保湿性に優れ、防寒着等に用いられます。
洗える着物の反物などに用いられます。
着物買取の素材による相場
素材 | 相場 |
正絹 | 10,000円前後~ |
麻 | 100円~数千円 |
木綿 | 100円~数千円 |
ウール・ポリエステル | 100円~ |
着物の買取相場を「素材」の観点からみると、
となります。
「正絹」、「本絹」ともいわれる混じり物のない絹100%の着物は、着物の中でも最も格調が高く、高級な着物に用いられます。
それに対し、「麻」や「木綿」で作られた着物は、普段着使いの着物に用いられるため、買取価格もそれほど高くなりません。
しかし、麻の着物でも、上布や縮は伝統工芸品が多く、その場合、高値で買い取ってもらえる可能性があります。
たとえば、越後上布、宮古上布、近江上布、能登上布、小千谷縮、明石縮、近江縮なとです。
未開封・未使用品であれば、数十万円以上の可能性もあります。
同じく「木綿」着物もあっても、伝統工芸品であれば、高く買い取ってもらえる可能性があります。
薩摩絣(さつまつむぎ)であれば、2万円以上の可能性があります。
久留米絣、弓浜絣、広瀬絣、備後絣、琉球絣、館林木綿、遠州木綿などです。
状態がよければ5,000円以上での買取もあり得ます。
「ウール」や「ポリエステル」などは、格式が低いため、しばしば買取が難しくなることもあります。
もし値が付けば、むしろラッキーだと考えておいた方がよいかもしれません。
着物の素材を維持する保管方法
正絹の着物の保管
正絹は高価であるがゆえ、非常にデリケートな素材です。
特に湿気に弱く、虫食い被害に遭いやすい素材でもあります。
したがって、家で洗濯してはいけません。
洗う時は、ドライクリーニングに出す必要があります。
保管するにしてもできる限り、通気性の良い箪笥、できれば桐タンスがおすすめです。
もしなければ、湿気によるカビ発生(シミ・黄変)を防止するため、除湿剤を入れるとよいでしょう。
また虫食い被害に遭わないためにも防虫剤も必要です。
1枚1枚、「タトウ紙」に包んで保管する必要するとよいでしょう。
交換頻度の目安は以下の通りです。
除湿剤 | 3~4か月に1回 |
防虫剤 | 年に1回 |
タトウ紙 | 3年に1回 |
これは一般的な目安なので、もし湿気、変色などが分かったら、即時交換しましょう。
着物を傷めてしまう理由としては、「湿気」、「虫」のほか、たんぱく質の残留、ガス、紫外線が挙げられます。
タンパク質というのはいわゆる汗や汚れで、見つけたらすぐにクリーニングに出しましょう。
ガスを避けるには防虫剤を複数使わない、プラスチック・ゴム製品と一緒に置かないことが大事です。
紫外線を避けるため、着物は陰干しで、なるべく片付けておくようにしましょう。
強くしなやかで、独特の光沢、美しさ、機能性を併せ持っています。
繊維の女王と呼ばれる織物になります。